農業水利施設機能総合診断士

農業水利施設機能総合診断士とは

農業水利施設機能総合診断士制度の背景

 農業水利施設は、食料の生産に欠かせない用排水の管理はもとより、水の循環を通じた流域環境保全などの機能を有し、国民の「共通資産」として、極めて重要な役割を担っています。こうした施設は、戦後の食糧増産対策以降、大規模に整備が進められ建設されたダム、頭首工、用排水路、ポンプ場等の社会資本ストックは再建設費用で約32兆円にのぼっています。こうした施設の維持・管理に重点を置き、農業水利システムの機能をいかに保全していくかが重要な課題となっています。
 このためには、農業水利施設の機能診断と適時適切な補修・補強により施設の長寿命化を図る必要があり、機能・保全に対応した技術体系の整備と人材の育成が必要となります。 農業土木事業協会は、農業水利施設のストックマネジメントの調査・研究に積極的に取り組んできており、これらの成果を活用して、農業水利施設の機能・保全を適切かつ効率的に行うことのできる技術者を養成し、農業水利システムに関する機能診断業務活動を支援することとしました。

農業水利施設機能総合診断士の位置付け

 農業水利施設機能総合診断士(以下、「機能総合診断士」という)は、農業土木事業協会が実施する講習会を受講し、さらに試験により一定水準の農業水利施設の機能診断技術を有すると認定され、登録した者に与えられる資格です。
 機能総合診断士には、既存の農業水利施設を対象に、それらの機能を調査し、劣化の判定と機能回復のための保全対策を立案する業務に従事していくことが期待されています。
 一定地域の用排水を管理するにあたっては、ダム、頭首工、用排水路、ポンプ場等の個々の構成施設が一つのシステムとなって、初めてその機能を発揮することができます。したがって、幹線水路のみの部分的な農業水利施設を機能診断する場合でも、全体の農業水利システムの機能・特性を理解したうえで、機能診断することが重要です。
 また、対象施設が、頭首工、開水路、トンネル、パイプライン、ポンプ場等多岐に亘るため、機能総合診断士は、農業水利施設の基本的な機能診断を行うとともに、必要に応じて各分野の専門技術者の協力を得て、各施設の詳細な診断結果をもとに農業水利システムとしての総合的な機能診断・評価、経済比較を行い、最適機能保全計画を策定することとなります。

農業水利機能総合診断士の資格取得の流れ

農業水利施設機能総合診断士実施規定

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